『文藝春秋オピニオン2023年の論点100』を読んだので感想を書きます。
今回は酪農学園大学教授佐藤喜和氏の論考「市街地に出没で事故増加 アーバンベアが増えた理由」を読んでみました。
アーバンベア、市街地に出てくるヤバイ熊ですよ。
佐藤氏によりますと、2022年に、札幌市内の三角山の冬眠穴から飛び出してきたヒグマに人が襲われて負傷したのだとか。
ちょっくら三角山を地図でチェックしてみたら、めちゃくちゃ市街地に近いですね。
こんなところに冬眠穴があるなんて恐ろしいことです。
アーバンベア対策は喫緊の課題だなと思いました。
私もね、熊に追いかけられたことありますよ。
夢の中で。
たまにクマに追いかけられる夢見るんですよね。
ストレス溜まってるのかな?
話がそれました。
佐藤氏によると、北海道でアーバンベアが増加している理由として、次のようなものが考えられるそうです。
【アーバンベア増加の理由】
・クマの数が増え分布域が人間の生活圏ギリギリまで拡大。
・春グマ駆除制度を1990年に廃止し、撲滅から共存へと方針転換したこと。
・札幌市の住宅地拡大。
・緑の基本計画推進。
・メスグマや若グマが成熟したオスグマを避けている。
いちばん興味深かったのは、最後のメスグマと若グマがオスグマから逃げているのかもしれない、という話。
メスグマと子離れしたばかりの若いクマにとって、オスグマは最大の脅威なのだとか。
メスグマは、オスグマによって「血縁関係のない子グマ殺し」にあう可能性があるそうですし、若いクマは繁殖期にメスをめぐる争いに巻き込まれるリスクがあるのだとか。
クマ社会もかなり厳しいんですね。
オスグマを避けるために、メスグマや若グマが人里の方に来ている可能性があるらしい。
緑の基本計画というのは、少し説明しときましょうかね。
国交省が各地方自治体に策定を勧めているもので、都市中心部と周辺の緑地を緑のネットワークでつないで生物多様性を保全しよう、みたいな政策らしい。
それでできたネットワークを伝って、クマが街中に入ってきてしまうことがあるようです。
アーバンベア対策として、佐藤氏は次の2点を挙げていたと思います。
・ゾーニング管理。
・人間ゾーンに立ち入ったクマは毅然として駆除。
そうですね、これしかないと思いますね。
ゾーニングして住み分けするけれども、人間ゾーンに入ってきたクマは即刻駆除。
反対する人もいるみたいですが、一度人間ゾーンに入ってきたクマは、山に返しても、また人間ゾーンにやってくる可能性が高いように思います。
オスグマの脅威で人里に逃れてきたのかと考えると、ちょっと哀れなような気もしますが、ここは心を鬼にして、容赦なく駆除でお願いしたいです。
駆除に協力してくれた猟友会の方への謝礼も増やしたらいいんじゃないかって思いますね。
謝礼はたしか1万円くらいだって聞いたことがあります。
ちょっと少ないような気が。
わりと危険を伴う仕事ですからねぇ、もうちょっと多くてもいいような。
銃の弾も価格が値上がりしていて大変らしいですよ。
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